「iPad Air(第5世代)」は何が進化した? 第4世代AirやiPad Proと比較
5G対応の「iPad Air(第5世代)」が3月18日に発売される。1世代前の「iPad Air(第4世代)」との比較を交え、最新モデルの仕様を改めてチェックした。
iPad Air(第5世代)。スペースグレイを除く4色が新色に置き換えられた。第5世代のカラーはパープル、ブルー、ピンク、スターライト、スペースグレーの5色iPad Air(第5世代、第4世代)と、iPad Pro 11型(第3世代)Airシリーズでも「M1」を採用
最大のトピックは、上位モデル「iPad Pro(2021)」と同じ「M1チップ」を、iPad Airシリーズとしては初めて搭載したこと。8コアCPUはA14 Bionic(iPad Air第4世代に搭載)と比べて60%高速になり、8コアのGPUは従来よりも2倍速くなった。
メモリはiPad Air(第4世代)の4GB(編集部調べ)から8GBに増量されている。
センターフレーム対応のインカメラ
もう1つ第4世代から大きく進化を遂げたのがインカメラだ。ワイドな画角のみならず、被写体が動くとフレームから外れないよう自動で調整してくれる「センターフレーム」機能に対応した。画素数についても、第4世代の700万画素に対し、第5世代は1200万画素のものを搭載している。一方、アウトカメラのスペックに変更はない。
4K/60fps、1080p/240fpsの動画を撮影できる点は第4世代と同じだが、拡張ダイナミックレンジ(最大30fpsに限定される)対応により、明暗の目立つシーンにおいて、階調豊かな撮影ができる。
Airシリーズ初のセンターフレーム対応新たに5Gに対応
第4世代と第5世代の共通点は、指紋センサー(Touch ID)対応の電源キー、容量(64GBと256GB)、ディスプレイのスペック、バッテリー駆動時間(Wi-Fiでのネット利用、ビデオ再生で最大10時間)となっている。それにサイズはどちらも同じ247.6(幅)×178.5(高さ)×6.1(奥行き)mmなので、サードパーティー製のケースを流用できるだろう。下記3つの純正品(別売り)も引き続き対応している。
その一方で、重量が458g(第4世代)から461g(第5世代)へと増している(どちらもWi-Fiモデルの場合)。
別売りのApple Pencil(第2世代)でイラストを描けるバックライト付きのMagic Keyboardを使えば、暗い場所でも作業できるまた、外部出力端子(USB Type-C)での転送速度が5Gbpsから10Gbpsに倍増した。さらに、USB Type-C経由でDisplayPort出力に標準対応している他、1台の外部ディスプレイで最大6K解像度、60Hzをサポートしている。ただしThunderbolt 4には対応しない。
転送速度が増した外部出力端子(USB Type-C)だが、Thunderbolt 4には対応しない通信に関しては、Airシリーズでは初の5Gへの対応を果たしたが、Sub-6のみの対応であり、ミリ波には対応していない。第5世代がラインアップに加わったことで、5G非対応のタブレットはホームボタン付きのiPad(第9世代)のみとなった。
価格(税込み)はWi-Fiモデルの64GBが7万4800円、256GBが9万2800円、Wi-Fi + Cellularモデルの64GBが9万2800円、256GBが11万800円。
このようにチェックしてみると、外観はほぼマイナーチェンジとなったが、中身は大幅に進化したことが分かる。iPad Proが対応しているミニLED、ProMotion、LiDARの採用が見送られたが、これからiPadを買う人にとって、M1搭載製品の中で最も安い第5世代は、有力な選択肢となるだろう。
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