製品ラインアップとスペック
「UX325EA-EG124TS」(税別15万8910円)CPU:Core i7-1165G7メモリ:16GB(LPDDR4X-4266)バッテリー駆動時間:最長約14.4時間オフィスソフト:Microsoft Office Home & Business 2019「UX325EA-EG124T」(税別13万6182円)CPU:Core i7-1165G7メモリ:16GB(LPDDR4X-4266)バッテリー駆動時間:最長約14.4時間オフィスソフト:WPS Office Standard Edition「UX325EA-EG109TS」(税別13万6182円)CPU:Core i5-1135G7メモリ:8GB(LPDDR4X-4266)バッテリー駆動時間:最長約13.9時間オフィスソフト:Microsoft Office Home & Business 2019「UX325EA-EG109T」(税別11万3455円)CPU:Core i5-1135G7メモリ:8GB(LPDDR4X-4266)バッテリー駆動時間:最長約13.9時間オフィスソフト:WPS Office Standard Edition
「UX325EA-EG124TS」を試用してみた
本稿では、ASUS JAPANからお借りした上位モデル「UX325EA-EG124TS」の主要スペックをざっと確認しながら、使い勝手などを簡単に紹介していこう。 まずは筐体周りからチェックする。本体サイズは幅304×奥行203×高さ13.9mm、重さは約1.15kg。最軽量クラスといえるほどではないが比較的軽く、A4サイズ(210×297mm)とほぼ同じ大きさ、そしてノートパソコンとしてはかなりの薄さを誇ることから、バッグなどへ収納しやすく、持ち運びもしやすい。 バッテリー駆動時間は約14.4時間、バッテリーの充電時間は約2.2時間だ。また、アメリカの国防総省が制定した軍事規格であるMIL規格「MIL-STD-810G」に準拠し、標高、気温、湿度、振動、落下などのテストをクリアしているという。可搬性が高くとも耐久性が低いと持ち出す際に不安になってしまうが、ここまで謳うなら多少は安心できる(精密機械であることには変わりないので、雑に扱っていいということにはならないが)。 ディスプレイは13.3型ワイドのTFTカラー液晶(ノングレア/フルHD:1920×1080ドット)を採用し、狭額縁仕様で画面占有率は85%と高い。価格に影響しそうだが、WQHD以上の解像度かタッチパネルがあるとさらに使い勝手が向上しそうだ。 インターフェースもチェックしていこう。HDMI×1とThunderbolt 4対応のUSB Type-C×2(映像出力・充電兼用)を本体の左側面に配し、USB 3.2(Type-A/Gen1)×1およびmicroSDカードスロット×1を右側面に装備している。 オーディオ用の端子は非搭載で、有線接続のイヤホンを使うには付属のUSB Type-Cオーディオジャックアダプターを経由する必要がある。スマートフォンであればオーディオ端子を排した仕様はよく見かけるようになったが、ノートパソコンではなかなか見ないのではないだろうか。本製品はBluetooth 5.0をサポートしているので、2つしかないUSB Type-CポートをオーディオでつぶすよりはBluetoothを利用したくなる。最近はBluetoothのワイヤレスイヤホンを使う人が増えてきたからか、そう使うことを想定しているのかもしれない。なお、無線LANはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応し、有線LAN接続はUSBイーサネットアダプターを介して行う。 キーボードも見ていこう。本製品のキーボードは89キーの日本語配列で、ボディいっぱいにキーを配置。そのため、横のキーピッチは実測で約19mmと広めに確保できているのでタイピング自体はしやすい。また、タイピングするとキーボードの面がたわむノートパソコンを見かけるが、本製品は丈夫な作りで、意識して強めにタイピングしない限りはたわみづらいのも良い。いくらスペックが良くても、タイピングするたびにしなるのはストレスにつながるので、こうした仕様は非常にありがたい。 が、レイアウトは少し独特なのがネック。Delete/Backspace/Enterキーの右側に列が追加され、Home/PgUp/PgDnキーなどが配置されているのだ。そのため、試用中にBackspaceキーを押そうと思ったらHomeキーを、Enterキーを押そうと思ったらPgUp/PgDnキーを押してしまうことが何度かあった。本製品だけを使い続けるなら慣れていくかもしれないが、デスクトップパソコンなどで別のキーボードも併用するスタイルだと、慣れるのにより時間がかかりそうに感じる。 本製品では、ディスプレイを開くとエルゴリフトヒンジにより、キーボード面に少し傾斜が付いて接地面積が減り、空間が生まれる。これによってタイピングポジションの改善および冷却・オーディオ性能の向上が図れることもうたっている。傾斜によってタイピングしやすくなるかは個人の好みによるものが大きいように思うので、キーボードに関してはレイアウトの確認も含め、実物を触って使い心地を試したほうがよいだろう。
ベンチマークテスト
本製品のCPUは、第11世代Coreプロセッサーのなかで上位の「Core i7-1165G7」を備えている。とくに内蔵GPUの「Intel Iris Xe Graphics」が魅力に感じるかと思う。そこで、ゲーム向けのベンチマークテストを少しだけ実施した。 試したのは「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」。画面サイズは1920×1080(フルHD)に設定したうえで実行した。グラフィックの質とスコア、評価は以下の通りで、「最高品質」だとフレームレート的に厳しそうだが、それ以外の「高品質(ノートPC)」「標準品質(ノートPC)」であればプレイはできそうだ。快適に遊ぶなら60fpsはほしいところではあるが、内蔵GPUにしては上々だろう。 ちなみに、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」も画面サイズを1920×1080にして試したが、「軽量品質」でも評価は「やや重い」(スコア:2792)という結果に。やはり重めのゲームで遊ぶのは現実的ではないと考えてよさそうだ。「最高品質」スコア:3739評価:快適平均フレームレート:25.7234ローディングタイムの合計:29.783秒「高品質(ノートPC)」スコア:5131評価:とても快適平均フレームレート:37.19261ローディングタイムの合計:26.828秒「標準品質(ノートPC)」スコア:6242評価:とても快適平均フレームレート:47.23421ローディングタイムの合計:24.773秒
クセのないバランスの良さが特徴
「ASUS ZenBook 13 UX325EA」は、尖った部分がない代わりに、誰にでも扱いやすいノートパソコンだ。スペックはこれまで話してきた通り最新のものだったりハイスペックだったりするので、そういった性能面での不安はない。内蔵GPUにも関わらず、軽めなゲームならこなせるのもうれしいポイントだ。長時間駆動・薄型軽量ということからも、ワーケーションやテレワークなどでさまざまな環境で働く方に向いた製品といえる。 あとはキーボードを使いこなせるか、値段が予算に収まっているかが判断基準になるだろう。今のスタンダードはコレと言っても過言ではないモデルなので、ノートパソコン選びの基準に据えておき、他と比べながら購入候補に入れておきたい。(浦辺制作所・藤縄 優佑)