人流・気象データなどを活用した小売り・飲食業界向けAI需要予測サービス「サキミル」を提供開始 ~高精度な来店客数の予測機能を低価格で提供し、発注数や勤務シフトの最適化に貢献~ Press Release2022.01.31
2022年1月31日ソフトバンク株式会社一般財団法人 日本気象協会
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)と一般財団法人 日本気象協会(以下「日本気象協会」)は、小売り・飲食業界向けに、人流や気象のデータを活用したAI(人工知能)による需要予測サービス「サキミル」を共同開発し、2022年1月31日からソフトバンクが提供を開始します。サービス開始当初は、店舗ごとに来店客数を予測する「来店客数予測」※1の機能を提供します。これにより、企業は「サキミル」が予測した来店客数を基に、店舗ごとの商品の発注数や従業員の勤務シフトを調整できます。「サキミル」は、中部地方を中心にスーパーやドラッグストアなどを展開する、株式会社バローホールディングスのグループ企業がそれぞれ運営する合計約1,200の店舗を対象に、2022年1月31日以降、順次導入される予定です。また、ゴディバ ジャパン株式会社は、同社が運営する約300店舗を対象に「サキミル」の導入に向けた検討を進めています。
「サキミル」は、ソフトバンクの携帯電話基地局から得られる端末の位置情報データを基にした人流統計データ※2や、日本気象協会が保有する気象データ、導入企業が保有する店舗ごとの売り上げや来店客数などの各種データを、ソフトバンクと日本気象協会が共同で開発したAIアルゴリズムで分析し、高精度な需要予測を行うサービス※3です。まずは「来店客数予測」の機能を、1店舗当たり月額5,390円(税込み)※4という低価格で提供します。サービスの提供開始に先立ち、株式会社バローホールディングスのグループ会社で、中部地方を中心にドラッグストアを展開する中部薬品株式会社が運営する店舗で事前検証を行ったところ、来店客数の平均予測精度は93%※5となり、高い有効性を示す結果が得られました。今後は「来店客数予測」に加えて商品の需要予測機能の開発を目指す他、在庫発注やシフト作成などの機能を順次追加する予定です。
日本では年間570万トン※6の食品が廃棄されており、大きな社会問題となっています。また、特に小売り・飲食業界においては、高い離職率や新型コロナウイルス感染症の影響による消費行動の変化、外国人労働者の来日が難しい状況の中で、人材確保が課題となっています。
「サキミル」は、予測された来店客数に応じて商品の発注数や勤務シフトを調整するなど、フードロスの削減や人員配置の最適化に貢献するとともに、キャンペーンやイベントの企画、クーポンの配信など、売り上げ向上のための施策の検討時に活用することができます。ソフトバンクと日本気象協会は、「サキミル」を通して、データやAIなどのテクノロジーの活用により、業務効率化や販促などさまざまな側面から小売り・飲食業界を支援してDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進します。また、フードロスの削減や生産性の向上に貢献することで、SDGs(持続可能な開発目標)の達成を支援します。
1.各種気象データや独自のAIアルゴリズムの活用による高精度な予測日本気象協会が保有する、気温・日射量・風速・降水・降雪・湿度・天気などの気象データを活用します。また、ソフトバンクのデータサイエンティストおよび日本気象協会の気象分析データサイエンティストが、それぞれの専門スキルを生かして共同開発を行ったAIアルゴリズムにより、高精度な分析・予測を可能にします。
2.人流統計データの活用で人々の行動を予測ソフトバンクの携帯電話基地局から得られる数千万台の端末の位置情報データを基に、日本の人口約1.2億人に拡大推計した人流統計データを活用して、店舗周辺の商圏エリアの人流の動向を把握します。これにより、過去の来店実績だけに頼らない予測が可能になり、新型コロナウイルスの感染拡大などで人々の行動が短期間で大きく変容した場合にも、最新の人流データを基に予測を行うことができます。なお、位置情報データは、個人が特定できないように匿名化し、統計的に処理したものを利用します。
3.導入しやすい価格体系一般的に、AIを活用したデータ分析により来店客数や商品需要の予測を行うサービスは、精度を高めるために企業のニーズに合わせて細かくカスタマイズすると、導入コストが高くなる傾向があります。「サキミル」は、クラウド型・汎用モデルとして、高精度なデータを基にした「来店客数予測」を1店舗当たり月額5,390円(税込み)で提供するため、より導入しやすい価格体系となっています。
https://www.softbank.jp/biz/services/analytics/sakimiru/
※サービス開始時点では、仕様上、お客さまのシステムと「サキミル」をAPI連携できることが導入条件になります。今後、継続してサービス開発を行うことで導入条件を緩和し、幅広いお客さまに導入していただけるようにする予定です。https://tm.softbank.jp/form/contact/alliance/index.php
※1 14日間分を1日ごとに予測します。サービス開始時点では、導入に当たりお客さまのシステムとのAPI連携が必要です。※2 人流統計データは、個人が特定できないように匿名化し、統計的に処理されたものです。※3 統計的に処理されたデータを活用して提供するサービスであり、個人が特定できるデータは利用しません。※4 別途、1店舗当たり契約事務手数料3,300円(税込み)が必要です。最低利用期間は、課金開始月(利用開始日の翌月)を含む12カ月間です。最低利用期間中に解約する場合には、違約金(月額利用料×最低利用期間終了までの残月数)が発生します。※5 平均予測精度は、「1-MAPE(平均絶対誤差率)」で算出しています。中部薬品株式会社で実施した事前検証結果から算出したものであり、全ての企業で同じ精度が出るものではありません。※検証時期:2021年3月、対象店舗数:10※6 農林水産省2019年度推計値
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