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エンガジェット日本版 手持ちiPhoneにAppleCare+を後付けできるワイモバイルの新サービスが凄い(石野純也)

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ソフトバンクは、ワイモバイル向けの新サービスとして、持ち込み端末に「AppleCare+」をつけられる「持込端末補償 with AppleCare Services」を開始しました。これは、一言で言えば、ワイモバイル契約時にのみ、「AppleCare+」に後付けで加入できるサービス。

AppleCare+の申し込みは、通常だと購入後、30日までしか受け付けていません。対するワイモバイルの持込端末補償は、SIMカードかeSIMの契約が条件。“後付け”でAppleCare+に入れるサービスをキャリアが提供するのは、世界的に見ても非常に珍しいケースと言えるでしょう。

サービス内容は、アップル自身が提供するAppleCare+とほぼ同じです。料金はiPhone 13 ProやiPhone 12 Proなど、比較的高額なプロモデルやそれに類する端末が月額1250円。iPhone 13やiPhone 12などの無印版が月額950円です。修理や交換は有料になりますが、その料金は無補償の場合より大幅に安くなります。一例を挙げると、画面修理や背面ガラスの修理が3700円、その他の損傷やエクスプレス交換サービスが1万2900円です。

ワイモバイルならではの特典として、AppleCare+本体にはない「紛失ケータイ捜索サービス」と「データ復旧支援サービス」もついてきます。前者はiPhoneの場合、「探す」アプリでおおむね代替できますが、オペレーターへの通話でも端末を探せるのが大きな違い。水没時などのデータ復旧はAppleCare+にはない、特別なサービスと言えるでしょう。

ただし、冒頭で述べたように、このサービスへの加入はワイモバイル新規加入時に限定されます。既存のユーザーがiPhoneを端末だけ買い替えたときには、アップルのAppleCare+に入る必要があります。逆に、先にiPhoneを購入してAppleCare+に入り忘れてしまった場合や、不要と思って入らなかった人が心変わりして加入したくなった場合などには、便利なサービスと言えるかもしれません。

そのため、すでにiPhoneを持っているユーザーが後からキャリアを選択する際には、プラス要因として評価されそうです。料金が同レベルでエリアにも大きな差がないときに、決め手になる可能性もありそうです。

ソフトバンクに比べ、SIMカード単体契約の割合が多いワイモバイルですが、そのユーザー属性を踏まえ、持ち込み端末向けにも「故障安心パックライト」という補償サービスを提供していました。一方で、故障安心パックライトは、対応が端末交換のみ。iPhoneに交換する際の料金も割高です。交換する端末はユーザーが選べますが、iPhone 13シリーズはラインナップになく、iPhone 12ですら64GB版で7万3440円から7万8940円の料金がかかります。

これなら、補償サービスを使わず、特価で販売している第2世代のiPhone SEやiPhone 12 miniを探した方がいいレベルかもしれません。故障安心パックライトはどちらかと言うと、Androidのミドルレンジモデルを使用しているユーザーに向けたもの。月額料金は550円と割安なものの、この内容であれば、iPhoneを持ち込んだワイモバイルユーザーの選択肢は、持込端末補償 with AppleCare Services一択と言えます。

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povoも「スマホ故障サポート」を提供

キャリアが提供する後付け可能な端末補償と言えば、povo2.0のトッピングの1つである「スマホ故障サポート」も見逃せません。

こちらの料金は830円で、データ通信やコンテンツのようなワンショットのトッピングではなく、月額課金で契約するものです。iPhoneも対象になりますが、こちらはKDDIの独自補償で、AppleCare+とは無関係。補償内容にも修理は含まれておらず、リフレッシュ品との交換になります。Androidの場合は端末に交換先の端末に制限がありますが、iPhoneは同一モデルへの交換が原則です。

魅力的なのは、その月額料金。元々830円とAppleCare+より安いうえに、端末ごとの差もないため、特にiPhone 13 ProやiPhone 12 Proなどのプロモデルを購入しているユーザーなら、毎月のコストを抑えつつ補償サービスに入ることができます。420円ほどの差額があるため、2年間で1万80円もの差になります。

しかもpovo2.0の場合、トッピングを購入しなければ月額料金は0円。そのため、加入のためのハードルは、ワイモバイルを新規契約するよりも低いと言えます。AppleCare+に入り忘れてしまったユーザーが、裏技的に補償サービスをつけるために契約しても、追加のコストはかかず、しかも予備の回線まで手に入ってしまうというわけです。

日本では、端末はキャリアから購入するというのが一般的。習慣が根付いているだけに、分離プラン義務化以降もキャリアで端末を購入する人は少なくありません。一方で、SIMカードやeSIMだけを単体で契約し、端末を持ち込むユーザーも徐々に増えています。こうした販売方法に力を入れていたワイモバイルや、オンライン専用プランで端末の販売を行っていないpovo2.0が後付けの補償サービスを提供するのは、自然な流れと言えるかもしれません。

上記の2ブランドにとどまらず、ahamoやLINEMO、UQ mobileなど、必ずしも端末の購入を前提としていないオンライン専用プランやサブブランドのユーザーは拡大傾向にあります。そのため、今後は、持込端末補償 with AppleCare Servicesやスマホ故障サポートトッピングのような後付けできる補償サービスの重要性が、ますます高まっていきそうです。

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