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エンガジェット日本版 ロックの大御所ニール・ヤング、Spotifyに自身の楽曲の削除を要求。ワクチン誤報ポッドキャストに立腹

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老いてなお反骨精神溢れるロックミュージシャン、ニール・ヤングが、Spotifyに対し自身の楽曲の削除を要求しています。その理由は、ジョー・ローガンによる「ワクチンに関する誤った情報」をばらまくポッドキャス番組と同じプラットフォームにいることが不快でならないから。

ニール・ヤングはマネージャーのフランク・ジロンダとワーナーのトップに対し「Spotifyがワクチンに関する偽の情報を広め、それを信じる人に死をもたらす可能性がある」として「いますぐSpotifyに、私のすべての音楽をプラットフォームから削除したいと伝えてほしい。彼らはローガンまたはヤングのどちらかを選ぶことができるが、両方はありえない」との手紙を渡したとのこと。ジロンダは「それはニールにとって本当に重要なことだ。彼はこの誤情報に非常に腹を立てている」と述べています。

もともとSpotifyは2020年に、1億ドルを超えるという途轍もない金額の契約で、ローガンのポッドキャスト番組『Joe Rogan Experience』をストリーミングサービスに招きました。その番組は、世界で最も人気あるポッドキャスト番組とされ、平均1100万人のリスナーがいるとのこと。

しかしその番組は、アレックス・ジョーンズのような陰謀論者をゲストとして呼び、その論調を拡散することも厭わないことで人気を集めています。最近では、ローガンはmRNA技術を開発したと自称するウイルス学者のロバート・マローン博士を番組に招き、マローンは新型コロナに関して「集団催眠的な精神病」によって人々にワクチンが効果的だと信じ込ませたと主張しました。マローンはさらに「人口の3分の1は基本的に催眠術をかけられている」などと述べ、そのポッドキャストエピソードはSpotifyで数万回も共有されました。

このポッドキャストの影響力を懸念した科学および医学界の研究者ら270人は、連名でローガンを批判する公開書簡を送り「あまりに不快なだけでなく、医学的および文化的に危険だ」「Spotifyは社会的に有害な虚偽の主張を配信することで、その主張が科学研究に対する国民の信頼を傷つけ、医療専門家によって提供されるデータ主導のガイダンスの信頼性に疑問を投げかけている」としました。

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ニール・ヤングはローガンのポッドキャストのような「途轍もない影響力」で誤報を拡散することに対して、Spotifyには「それを防止する責任がある」と主張しつつ「しかし現在Spotifyには誤情報に関するポリシーが存在しない」と、公開書簡に記していたとのこと。

しかしSpotifyのCEO、ダニエル・エクは2021年に、この配信サービスが「ポッドキャストの個別の内容にまでは責任を負っていない」と述べており、Spotifyで600万人のフォロワーを持つニール・ヤングの声を聞き入れるかどうかはわかりません。記事執筆時点では、まだニール・ヤングの楽曲もジョー・ローガンのポッドキャストも、Spotifyから消えてはいません。

新型コロナに関しては、最近でも、1月20日に世界歴代トップ10に入るアルバム売上記録を持つロックオペラ歌手で映画『ファイトクラブ』などへの出演でも知られるミートローフが死去し、その原因が(遺族は死因を明らかにしていないものの)新型コロナの重症化だったと一部で報道されています。ミートローフはワクチン接種に対して否定的な考えを示していたとされています。

Source:Rolling Stone

Coverage:The Daily Beast, Louder

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