スマホやウォークマンにレコード/カセット音源を取り込める「ADレコ」

スマホやウォークマンにレコード/カセット音源を取り込める「ADレコ」

アイ・オー・データ機器は、レコードやカセットテープのアナログ音源をデジタル録音できる“スマートフォン用アナログレコーダー”「ADレコ」(AD-1)を5月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は税別8,000円前後を見込む。

iPhoneやAndroidスマートフォン、ウォークマン「NW-A100/ZX500」シリーズに、アナログ音源をデジタル化して取り込める変換ケーブル。ソフトウェアエンコード方式で、アイ・オーが開発した新しい音楽アプリ「CDレコミュージック」と組み合わせて使う。対応OSは、iOS 11.0〜13.0とAndroid 5.0〜10.0。

Androidスマホやウォークマン用のUSB Type-Cアダプターを同梱。iPhoneで使う場合は、アップルの「Lightning - USB 3カメラアダプタ」(税別4,500円)が別途必要となる。

本体にはアナログ音声用のLINE入力(ステレオミニ)とPHONO入力(RCA)を備え、録音機器側の端子はUSB(Type-A)。ライン出力も備え、手持ちのスピーカーなどで録音中の音を確認することもできる。また、レコードプレーヤー用のアース線も備える。重さは約60g。別途、ステレオミニケーブルやRCA-ステレオミニ変換ケーブルが必要となる。

1月の同社報道関係者向けイベントの中で参考出展されていた製品で、今回製品名と価格、仕様が正式に発表されたかたちだ。

スマホやウォークマンにレコード/カセット音源を取り込める「ADレコ」

アナログ音源を手軽に録音、曲名なども自動付与

録音時は「CDレコミュージック」アプリを使用。アナログ音源をアプリ側で認識し、何の曲が入力されているかを特定して曲名・アルバム名・アーティスト名・ジャケット写真などの楽曲情報を、録音データに自動で反映する。アルバムを録音中に曲間を自動で判別し、曲単位のファイルに分けて自動で保存する機能も備える。楽曲情報の取得には、インターネット上の「Gracenote MusicID Stream」のデータを活用しており、楽曲認識には十数秒程度かかる。なお、自動で曲が判別されなかった場合は、手動で後から編集できる。

音質設定は5段階で選択でき、「CD音質」(44.1 kHz/16bitのFLAC)と、「高音質」(AAC 320kbps)、「標準」(AAC 256kbps)、「長時間1」(AAC 128kbps)、「長時間2」(AAC 96kbps)が選べる。300曲取り込んだ場合の容量の目安は、CD音質が8.9GB、高音質が2.9GB、標準が2.3GB、長時間1が1.1GB、長時間2が0.8GB。なお、保存先はスマホやウォークマンの内蔵メモリーとなる。

アイ・オーは2014年から発売しているスマホ用CDレコーダー「CDレコ」に続き、近年注目を集めているレコードやカセットテープといったアナログ音源も、PCレスで手軽にスマホに録音できるようにすることを目指して「ADレコ」を開発。

また、ウォークマンの従来機種(NW-A50)が備えていたアナログ録音機能が2019年モデル(NW-A100/ZX500シリーズ)では無くなっており、ADレコを外付けの録音デバイスとして活用できるようにすることも開発背景にあったという。

同社ではCDレコと同様に、ウォークマン売場でADレコを一緒に購入できるセールス・プロモーションを実施予定で、「カセットウォークマンやMDウォークマンなどの曲を、PCレスで現在のウォークマン(A100/ZX500シリーズ)で復刻できる」とアピールしている。

ADレコからスマホなどへの録音に使う「CDレコミュージック」は、従来のCDレコ用アプリ「CDレコ」をリニューアルした新しい無料アプリ。音楽取り込みの他にも、ミュージックプレーヤー機能を備え、歌詞表示や歌詞共有、再生ランキングチェック、SNSへの再生楽曲共有機能(NowPlaying機能)、CDブックレット機能などを利用可能。さらに、別売のCDレコと組み合わせて、オリジナルCD作成や機種変時のためのバックアップ/復元機能も使える。

既存のCDレコにも対応する(有線タイプのCDレコは今後アップデートにて対応予定)ほか、ADレコなどのアイ・オー製品と連携する「アイ・オーの音楽アプリ」と位置づけ、今秋をメドに既存アプリからCDレコミュージックへの完全移行を予定している。NAS連携機能やUSBメモリへのバックアップなどの機能も今後アップデートで対応予定。さらに、今後有償で新機能を追加することも検討しているという。